違反者講習って何?該当する条件や講習料金、講習内容について解説!

自動車に乗っていて、軽い違反を短期間に何回か重ねてしまったことはありませんか?
この場合、違反者講習の通知が自宅に届く場合があります。届いた通知を見たときに、「違反者講習がどういった内容のもので、講習を受けるのにいくらかかるのか」気になる人は、少なくないでしょう。今回は、違反者講習の該当者となってしまう条件から、
違反者講習の種類・料金や講習の具体的な内容、受講することで受けられる優遇措置についても紹介していきます。
そもそも違反者講習とは?
違反者講習は、軽微な交通違反をした運転免許保持者が受講する講習で、交通安全意識の向上や事故・違反の軽減を目的としています。受講には費用や時間がかかりますが、免許停止処分の回避や累積点数のリセットといった大きなメリットがあります。
違反者講習は任意であり必須ではありませんが、通知を無視すると厳しいペナルティが課されるため、違反者講習の通知を受け取った多くの人が受講を選ぶことになります。
違反者講習の該当者になる条件
違反者講習の該当にはいくつかの条件があります。ここでは、対象となる違反累積点数などの具体的な該当条件について解説していきます。
違反者講習は違反点数何点で対象になる?
違反者講習は、軽微な違反(違反点数が3点以下)を繰り返して累積点数が6点に達した方が対象となり、1つの違反行為で6点以上となった場合には該当しません。点数が1〜3点の軽微な違反行為としては「信号無視(赤色等)」「踏切不停止等」「駐停車違反(駐停車禁止)」「携帯電話使用等(交通の危険)」などがあげられます。
例外となるケース
以下の条件に該当する場合は、違反者講習の対象外になります。
- 過去3年以内に違反者講習を受けたことがある
- 過去3年以内に免許停止や取消の行政処分を受けたことがある
- 過去に「道路外致死傷」や「重大違反唆し等」をしたことがある
参考情報:道路交通法 | e-Gov 法令検索
これらの条件に該当する方は、違反者講習を受講できず、軽微な違反で累積点数が6点に達した時点でも、免許停止処分(通常は30日間)が科されます。
参考情報:違反者講習|警視庁
違反者講習の種類と料金
違反者講習を受ける人は、大きく分けて内容の違った2つのコースから選ぶことができます。1つは社会参加活動を含まない講習(実車指導コース)、もう一つはボランティアを含む講習(社会参加活動コース)です。
社会参加活動(ボランティア)を含む講習は、さらに”当日体験コース”と”事前体験コース”の2つに分かれ、”当日体験コース”では社会参加活動を行う日と、座学などを受講する日が同日であるのに対し、”事前体験コース”の場合は、予約指定した講習日に社会参加活動を行い、別の日に講習日で座学などを受けるという違いがあります。
座学と実車指導コース(当日体験/Aコースのみ)
実車指導が行われるのは、社会参加活動を含まない当日体験コースのAコースです。このコースでは、運転者教育課で実車を用いた安全運転講習を受けることになります。Aコースの料金は、13,400円(2024年12月現在)です。
座学と社会参加活動(ボランティア)コース
Aコース以外の社会参加活動(ボランティア)が含まれるコースは、”当日体験コース””事前体験コース”を含む3コースあります。
〇Bコース(当日体験コース)
座学に加えて、運転者教育課での交通安全活動体験講習が含まれます。Bコースの料金は9,950円(2024年12月現在)です。
〇Cコース(事前体験コース)
“地域交通安全活動推進委員協議会”のボランティア活動を体験するコースです。ボランティア活動の日程は、自ら運転者教育課へ電話予約する必要があります。予約をした日にボランティア活動を行い、後日、座学と考査を受けます。料金は9,950円(2024年12月現在)です。
〇Dコース(事前体験コース)
地域福祉の推進を目的としている民間団体”社会福祉協議会”が主催する交通安全活動に参加するコースです。参加には、社会福祉協議会への電話予約が必要です。その後、別の日に座学と考査を受けます。Dコースの料金も9,950円(2024年12月現在)です。
参考情報:違反者講習|警視庁
違反者講習の内容や日程、かかる時間は?
4つのうちどのコースであっても、違反者講習の合計時間は6時間です。ただし、各コースの講習内容や予約の必要性などが異なります。それぞれの違いを理解したうえで、自身の状況にあったコースを選択するようにしましょう。
〇当日体験コース
当日体験コースでは、1日で講習が完結します。プロジェクターを使用した座学講義が3時間行われた後、Aコースでは実車による運転講習、Bコースではボランティア活動が2時間30分実施されます。最後に30分間の感想文作成(考査)があり、合計で6時間の講習です。
〇事前体験コース
事前体験コースは2日間にわたって行われます。交通安全ボランティア活動が電話予約で指定された日に2時間30分行われ、別の日にプロジェクターを使った3時間の座学講義が行われます。最後に30分の感想文作成(考査)が加わり、合計6時間となります。
コースは当日選ぶことができる?
当日体験コースの場合は、当日にA/Bのいずれかのコースを選択することができます。
ただし、事前体験コースの場合は、予め日程とコース内容の予約をする必要があります。
“違反者講習”と“違反運転者講習”との違い
免許に関する講習の中でも“違反者講習”と“違反運転者講習”は名称が似ており、混乱する人が多い講習です。しかし、それぞれ講習を受けるタイミングや違反点数の扱いに大きな違いがあります。
受講するタイミングの違い
まず、違反運転者講習は免許更新をする際に受ける講習であり、過去5年間の運転状況に応じて受講の有無が決まります。この講習の対象となるのは、過去5年間に軽微な違反を2回以上した場合や、4点以上の違反や交通事故を起こした場合です。
一方で、違反者講習は交通違反をした後、免許停止や行政処分を受ける前に行われる講習です。違反後の行政処分を軽減するための措置であり、免許更新のタイミングとは無関係です。
このように、違反運転者講習は免許更新手続きの一環であるのに対し、違反者講習は違反後の対応策として位置づけられています。
違反点数の扱いの違い
違反点数の扱いについても明確な違いがあります。まず、免許更新時に違反運転者講習を受講しても違反点数はリセットされません。そのため、免許更新後も累積点数がそのまま残り、安全運転を続けないと免許停止処分に繋がるリスクがあります。
一方、違反者講習の場合は、受講することで一定の条件のもと違反点数の累積による処分が軽減されることがあります。ただし、完全に点数がリセットされるわけではなく、あくまで行政処分を回避または軽減するための講習となるため、注意が必要です。
このように、免許更新時の違反運転者講習と違反者講習は受講のタイミングや違反点数に対する扱いが大きく異なります。それぞれの違いを理解しておくことで、講習の目的や必要性を正しく認識できるでしょう。
違反者講習に関するよくある質問
Q:違反者講習の通知はいつ届く?
違反者講習の通知は、累積点数が6点に達した際に、公安委員会から配達証明付きで郵送されます。この通知書は、対象者が講習を受講する必要があることを知らせるものであり、受講期間は通知書を受け取った翌日から1ヶ月以内と定められています。
Q:違反者講習を受けないとどうなる?
通知書を受け取ったのち、期間内に講習を受けない場合、通常通り30日間の免許停止処分が科されます。また、免許停止期間を短縮できる「停止処分者講習」を受講する権利も失います。
ただし、病気や負傷、海外旅行、災害、または逮捕や拘束といったやむを得ない理由がある場合には、証明書類を提出することで受講期間の延長が認められることもあります。「やむを得ない理由」の具体的な条件や手続きについては、各地域の警察や関連機関の指示に従って対応するようにしましょう。
Q:違反者講習を受けると違反点数はリセットされる?
違反者講習を受講すると、それまでに累積された違反点数はリセットされます。ただし、点数がリセットされても違反歴は消えません。例えばゴールド免許を保有している人が違反をした場合、ゴールド免許の条件が過去5年間の無事故無違反であるため、次回更新時にはブルー免許に変更される点に注意が必要です。
Q:違反者講習は予約できる?
違反者講習の種類によって予約の必要性が異なります。”当日体験コース”は予約不要で、その場で受講できる一方、”事前体験コース”は事前に運転者教育課や関連協議会への予約が必要となります。
まとめ|違反者講習の対象にならないよう、安全運転を心がけよう
違反者講習は、受講することで免許停止などの重大なペナルティを避けることができる可能性があるため、講習対象となる条件や講習内容を理解することが非常に重要です。ただし、違反者講習は交通安全意識の向上や事故・違反の軽減を目的とした講習です。そもそも違反をしないよう心掛けることが、免許停止などのペナルティを回避する最善の方法であるため、日頃から交通ルールを守り、安全運転を徹底するようにしましょう。
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